ジャンル別/小説/バラエティ/L07/1/1 のバックアップ(No.20)

青空の下、静まり返る会場に爆音が鳴り響く。
烏野える「さあ、ついに始まりました!名もなきアスリートから伝説のヒーローまで、100名の挑戦者がこの魔城に挑みます!」

1梨の妖精
ふなっしー

烏野える「トップバッターを飾るのは、千葉県船橋市が生んだ梨の妖精!ふなっしーだー!!」


黄色い体がスタート台で激しく上下に揺れる。
ふなっしー「ヒャッハー!!KARASUKEの頂点目指すなっしー!!」

制限時間 120秒



プッ、プッ、プッ、プー!

①クワッドステップス

烏野える「軽快な動きで1歩、2歩と足場を蹴る!短い手足を精一杯伸ばして、リズムを刻んでいく!さあ、4枚目を蹴って、ローリングヒルへ飛び移った!」

②ローリングヒル

烏野える「勢いそのままにローリングヒルへ!回るローラーをものともせず駆け上がっていく!速い、速いぞ!梨の弾力を活かして、ローラーの回転を力に変えている!慎重に、かつ大胆に下っていく。ふなっしー、順調な滑り出しだ!」

③ジャイアントホイール

烏野える「ここで最初の難関。未知のエリアに短い腕を伸ばす!車軸をがっちりと掴んだ!おっと危ない!円盤が回り、体が大きく揺れる!足先が水面をかすめるか!?耐えた!驚異の背筋で引きつけ、見事に攻略!」

④フィッシュボーン

烏野える「リズムが大事なフィッシュボーン。回転する骨を器用にかわしていく!足場が狭い、しかし、ふなっしーは止まらない!激しく体を揺らしながら、タイミングを計って……クリア!」

⑤ぐらぐら吊り橋

烏野える「さあ、精神を削る吊り橋だ。初体験の揺れに足元が定まらない!ふなっしー、ここは慎重だ。一歩、一歩、足場を確かめるように進んでいく。残り時間は30秒を切った!焦りが出るか、耐えきれるか……渡りきった!」

⑥ドラゴングライダー

烏野える「1stステージ最大の鬼門!トランポリンへ向かってダッシュ!梨のジャンプを見せてくれ!」


ベチャッ!バシャーン!!


烏野える「ああーーーっ!届かない!梨の妖精、ドラゴングライダーの餌食となりました!無念のリタイア!」

11st STAGE リタイア
ふなっしー
梨の妖精



ふなっしー「(水の中から)次は絶対に梨の意地を見せてやるなっしー。みんな、後は頼んだなっしー!!」


烏野える「トップバッターのふなっしー、中盤まで素晴らしいスピードを見せましたが、ドラゴングライダーの壁は高かった!しかし、会場の熱気は最高潮です!」

2万引き小僧
渡辺ひろし(22)



烏野える「えー、ある意味で世間を騒がせた有名人!渡辺ひろし22歳!肩書きは『万引き小僧』。今日はその素早い手癖……ではなく、身のこなしを正義のステージで証明できるか!?」
渡辺ひろし「俺の逃げ足の速さ、見せてやるぜ」


プッ、プッ、プッ、プー!

①クワッドステップス

烏野える「独特の猫背スタイル、追っ手を振り切るかのような一歩目が早い!まるで路地裏を駆け抜けるかのようなスピード!クワッドステップスをクリア!」

②ローリングヒル

烏野える「回転する巨大ローラー!かつて幾多の難所を潜り抜けてきた男の身のこなし!重心を極限まで低く保ち、這うように、駆け上がる!下りも完璧!この男、逃げる技術だけは超一流だ!」

③ジャイアントホイール

烏野える「ここは腕力の極限勝負!回転する巨大車軸に、ガッシリと掴みつく!腕が、限界まで伸びきる!足先が水面を……かすめる!……耐えた!奇跡の耐久力!この粘り強さが彼を支えているのか!クリア!」

④フィッシュボーン

烏野える「リズムが命のフィッシュボーン!骨の連打を、まるで店員の視線を避けるかの如く、慎重に、慎重に……!おっと、慎重になりすぎたか!タイムが、刻一刻と削られる!渡辺、ここは捕まるわけにはいかない!」

⑤ぐらぐら吊り橋

烏野える「精神を削る魔の吊り橋!揺れが激しい!足元が定まらない!焦りが見える!しかし、意地で渡り切った!だが、20秒以上をここで費やした。体力は限界に近い!」

⑥ドラゴングライダー

烏野える「さあ、先ほどふなっしーが散ったエリア!」


ガシッ!!


烏野える「一本目のバーを掴んだ!滑降していく!二本目への飛び移り……跳んだ!!」


スカッ……バシャーン!!


烏野える「あーーーっと!!手が滑ったか!二本目のバーを掴みきれず、そのまま水の中へ吸い込まれたー!渡辺ひろし、逃げ切ることはできませんでした!冷たい水の中へ御用です!」

21st STAGE リタイア
渡辺ひろし(22)
万引き小僧



烏野える「やはりドラゴングライダー、魔のエリアです。序盤からリタイアが続いています!序盤から波乱の展開!ふなっしー、渡辺ひろしと、実力者たちがドラゴングライダーに沈みました。この沈滞した空気を、魔法の言葉で塗り替えられるか!?」

3ニコニコオールスターズ
ジョン・太郎・ハロー(25)



烏野える「公共広告機構のCMでおなじみ!『あいさつの魔法。』から、ジョン・太郎・ハロー25歳!世界に挨拶を広める彼が、今日はKARASUKEのエリアに挑みます!」
ジョン・太郎・ハロー「こんにちは!ありがとう!こんばんは!さようなら!魔法の言葉で…。」
烏野える「この坊やは、魔城を攻略できるか。」


プッ、プッ、プッ、プー!

①クワッドステップス

烏野える「『こんにちは』とばかりに軽快なスタート!リズムよくステップを踏んでいく。一歩ごとに笑顔がこぼれる、爽やかな挑戦です!」

②ローリングヒル

烏野える「回転ローラーが牙を剥く!慎重に……あっ!」


ツルッ!!バシャーン!!


烏野える「弾かれたーーー!!一瞬で水の中へ!」

31st STAGE リタイア
ジョン・太郎・ハロー(25)
ニコニコオールスターズ



ジョン・太郎・ハロー「(水の中から)楽しい仲間がぽぽぽぽーーーん!」


烏野える「これで3人続けてのリタイアです!」

4クマトモ1st ジャイアントホイールでリタイア
5ロイ1st フィッシュボーンでリタイア



烏野える「序盤から5人連続のリタイア!魔城の洗礼が次々と挑戦者を飲み込んでいきます。ここで現れたのは、かつて全宇宙を震撼させた伝説の戦士の父!惑星シャモを征服し、新たなるベジータ王国の再興を画策したあの男が、ついにこの魔城に足を踏み入れます!」

6サイヤ人
パラガス(77)



烏野える「伝説のサイヤ人の父、パラガス77歳!御年77歳とは思えぬ屈強な肉体。息子・ブロリーの見守る中、誇りを見せつけられるか!?」
ブロリー「……親父、頑張れ……!」
パラガス「ブロリーよ、見ておれ!」


プッ、プッ、プッ、プー!

①クワッドステップス

烏野える「重厚な戦闘服を身にまといながら、そのステップは軽い!一段、二段と、まるで重力を無視するかのような跳躍!4枚目を力強く蹴って、ローリングヒルへ飛び移った!」

②ローリングヒル

烏野える「回転するローラーを、その強靭な足腰でねじ伏せる!一段ずつ、確実に、しかし素早く登っていく。サイヤ人の驚異的な身体能力!下りも慎重にローラーの回転を見極め、着地!ロスはありません!」

③ジャイアントホイール

烏野える「かつては惑星をも手中に収めようとしたその腕が、今、巨大な車軸を捉えた!一気に引き寄せる!広背筋が爆発せんばかりに膨れ上がる!足先が水面スレスレ……耐えた!老いてなお盛ん、クリア!」

④フィッシュボーン

烏野える「回る骨の連打!しかしパラガス、全く動じない。タイミングを冷静に計る……今だ!一気に2つ、3つと足場を駆け抜ける!冷徹な判断力でフィッシュボーンを制圧!」

⑤ぐらぐら吊り橋

烏野える「精神を削る吊り橋だ。おっと、ここで少しバランスを崩したか!鎖が激しく音を立てる!パラガス、踏ん張る!一歩一歩、慎重に進まざるを得ない!残り時間は30秒を切っている!」

⑥ドラゴングライダー

烏野える「1st最大の鬼門!パラガス、気合の咆哮!トランポリン、高く跳び上がった!一本目のバーを……」


ガシィッ!!


烏野える「掴んだ!77歳、驚異の瞬発力だ!二本目への移行……跳んだ!掴んだ!見事に攻略、対岸へ着地成功!」
ベジータ「ふん、意外にやるではないか」

⑦タックル

烏野える「しかし、残り時間はあと5秒しかない!!140kg、160kg、押していくが…」


バンッ!!


烏野える「タイムアップーー!!」

61st STAGE リタイア
パラガス(77)
サイヤ人



パラガス「ぬぅ……おのれ、このワシが……!」
ブロリー「親父……よくやった。次は俺が仇を取る……!」


烏野える「圧倒的なパワーを見せたパラガスでしたが、1st後半の消耗は想像以上だったようです!サイヤ人の誇りをもってしても届かなかった1stステージ!現在、6名が挑んでクリア者はいまだゼロ。この悪い流れを断ち切れるか、22世紀からの救世主が登場です!」

7未来からやってきた猫型ロボット
ドラえもん



烏野える「誰もが知る国民的ヒーロー、ドラえもん!ネコ型ロボットとしての性能を見せつけ、のび太くんに勇気を与えられるか!?」
のび太「ドラえもーーん!無理しないで、でも頑張ってーー!」
ドラえもん「よし!頑張るぞ!」


プッ、プッ、プッ、プー!

①クワッドステップス

烏野える「一歩、二歩!短い足を必死に動かしてステップを刻みます!しかし、その歩幅の短さを回転の速さでカバーしている!リズムを崩さず、慎重に、かつ確実に4枚の足場を駆け抜けた!さあ、勢いをつけて、ローリングヒルへ飛び移る!」

②ローリングヒル

烏野える「飛びついた!しかしドラえもん、あの丸い足が災いするか!?ローラーが回る!ツルッといきそうだ、危ない!必死に短い腕でローラーを抱え込むようにして、一段、一段、泥臭く登っていく!未来のロボットが、今はただの泥だらけの挑戦者だ!頂上を越えた、さあ下りだ!ここは慎重に、慎重に……よし、着地!」

③ジャイアントホイール

烏野える「さあ、鬼門のジャイアントホイール!車軸に……えいっ!と手を伸ばした!」


ツルッ!


烏野える「ドラえもん、ペタ手ではこの円筒状の車軸を握りしめることができないのか!耐えろ!耐えてくれ!」


バシャーン!!


烏野える「離れたー!ドラえもん、ジャイアントホイールで散った!未来の希望が、水に沈む!」

71st STAGE リタイア
ドラえもん
未来からやってきた猫型ロボット



ドラえもん「(水の中から)うぅ、やっぱりあそこは指がないと厳しいよぉ……。のび太くん、あとは任せたよ……(泣)」

8マフラーちゃん1st ローリングヒルでリタイア
9ネココ1st ジャイアントホイールでリタイア



烏野える「序盤から名だたるヒーローたちが沈んでいくKARASUKE!クリア者はいまだ現れません。そんな中、30代になっても、おバカは治りそうもない!嵐を呼ぶあの男の登場だ!」

10嵐を呼ぶ38歳
野原しんのすけ(38)



烏野える「かつての幼稚園児も、今や立派な……いや、相変わらずの38歳!野原しんのすけ!たくましく育ったその肉体で、カスカベ防衛隊の、そして野原一家の意地を見せられるか!?」
みさえ「しんのすけ!あんた、これでクリアしなかったら晩ごはん抜きよ!」
ひまわり「お兄ちゃん頑張って!」
野原しんのすけ「ほっほ〜い、母ちゃん。クリアしたら高級チョコビ買ってほしいゾ。」
烏野える「お気楽な挑戦者、しんのすけ!」


プッ、プッ、プッ、プー!

①クワッドステップス

烏野える「重厚になった体が、驚くほど軽い!ステップを刻む音は、もはやダンスのビートだ!一歩、二歩、三歩!まるでカスカベの街を散歩するかのような余裕の足取り!4枚目を力強く蹴って、ローリングヒルへ飛び移る!」

②ローリングヒル

烏野える「さあ、魔の回転ローラー!しかし、かつて映画の世界で数々の死線を潜り抜けた体幹は衰えていない!一段ずつ、確実にローラーの回転を抑え込み、一気に駆け上がった!頂上でのバランスも完璧だ!下りもスムーズ、無駄な動きが一切ありません!」

③ジャイアントホイール

烏野える「ドラえもんが涙を呑んだエリア。しんのすけ、腕を大きく伸ばして……がっちりと車軸をキャッチ!そのまま強靭な背筋で体を引きつけた!円盤の回転に合わせて、絶妙なタイミングで前方へダイブ!着地成功!クリア!」

④フィッシュボーン

烏野える「リズムが命のフィッシュボーン!右、左、交互に襲い来る骨の連打を、ケツだけ星人の如き独特のステップでかわしていく!早い!実に見事なリズム感!38歳になっても、そのトリッキーな動きは健在だ!」

⑤ぐらぐら吊り橋

烏野える「精神を削る吊り橋!しかし、しんのすけの目に迷いはない!激しく揺れる鎖を物ともせず、一気に駆け抜ける!まさに嵐!カスカベの旋風が吊り橋の上を吹き抜けていく!」

⑥ドラゴングライダー

烏野える「1st最大の鬼門!ドラゴングライダー!高く跳んだ!一本目を掴んだ!そして二本目へ……掴んだァァァ!!しんのすけ、二本のバーを制圧!対岸へ見事な着地だ!」

⑦タックル

烏野える「ここからが正念場!140kg、160kg、180kg!野原家の底力、父の背中を追い続けた38歳の執念が爆発する!押せ!押せ!ひろしの靴下の臭いにも耐えてきた根性を見せろ!押し切った!!ハシゴを駆け上がる!」
パラガス「あのふざけた男が、俺が届かなかった最終壁にたどり着くだと…!?」

⑧そり立つ壁

烏野える「さあ、そり立つ壁!1回目、助走をつけて駆け上がる!……ああっ、届かない!」
みさえ「しんのすけー!走りなさい!あんたは野原家の長男でしょー!」
烏野える「すぐに戻る!2回目!……跳んだ!あと数センチ、指がかからない!残り5秒を切った!これが最後か!?」
ひろし「しんのすけ、自分の足で一歩踏み出せ!」
烏野える「3回目、全力のダッシュ!!……ああーーー!!」


バンッ!!


烏野える「無情のタイムアップーー!!野原しんのすけ、そり立つ壁にあと一歩、あと一歩届きませんでした!」
しんのすけ「オラ、頑張ったよ。」

101st STAGE リタイア
野原しんのすけ(38)
嵐を呼ぶ38歳



レポーター「しんのすけさん!惜しい、本当にお惜しかったです!最後、あと指一本分で頂上というところでしたが、今のお気持ちは!?」
​野原しんのすけ「ふぅ……。おねいさん、そんなに顔を近づけるとオラ、照れちゃうゾ。熟した色気に、壁を登る体力を吸い取られちゃったなぁ、もぅ。」
​レポーター「(少し頬を赤らめて)も、もう!茶化さないでください!でも、あのドラゴングライダーを軽々と越えていく姿、本当にかっこよかったですよ!」
​野原しんのすけ「それほどでもないゾ〜。でも、やっぱり母ちゃんの『晩ごはん抜き』の呪いより、おねいさんの応援の方が力が湧いた気がするゾ。次はオラと二人で、愛のそり立つ壁を越えてみない?」
​野原みさえ「(客席から身を乗り出して)こらーーーっ!しんのすけ!何が愛の壁よ!さっさと戻ってきなさい!あんた、結局タイムアップなんだから、約束通り今日の晩ごはんはナシよ!!」
野原しんのすけ「そんな〜!」


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