烏野える「2ndステージ、最後の1秒まで諦めずに掴み取ったこの舞台。世界中の子供たちがその背中を追い、数多のリーグで伝説を築いてきたマサラタウンの少年が、今度はこの『緑山の頂』をその目に捉えました。ピカチュウと分かち合った喜びも、かつて味わった敗北の涙も、すべてはこの一瞬のために。ポケモンマスターの称号を胸に、38歳の冒険者が最後の壁に挑みます!」

100ポケモンマスター
サトシ(38)



烏野える「100番、サトシ、38歳!」
サトシ「(グッと拳を握り、天を仰ぐ)……みんな。俺、行ってくるぜ!」
ハナコ「サトシ、あなたはいつだってマサラの誇りよ!思いっきり走ってきなさい!」
サクラギ・コハル「サトシ君の可能性に、限界なんてないはずだよ!」
ホップ「アニキの分まで、歴史を塗り替えてくれ!」
その元気で壁をぶち破れ!」
ビート「……負けたら許しませんよ。あなたは僕が認めたトレーナーなんですから。」
マリィ「サトシ、ガラルのみんなも応援しとるよ!ど根性見せちゃらんね!」
マリオ「僕たちの夢を、その指先に託したよ。行ってくれ!」
ルイージ「兄さんの仇を取って!サトシならできるよ!」
ガーネット「世界一輝くパフォーマンスを見せなさいよ!」
チェルシー「大地の鼓動を感じて!自然と一体になれば道は開けるわ!」
ルビー「どうせ、落ちるよね?」
サフィー「ルビー、失礼ですよ。サトシさんのあの前腕の筋肉……26年間の冒険で培われた『諦めない神経』が、指先の限界を超えさせているんです。」
野原しんのすけ「マサラのおじさん、カスカベ防衛隊の分も頑張れば〜?」
野原ひろし「カスカベ防衛隊はしんのすけ以外は参加してない!」
野原みさえ「怪我だけはしないようにね!」
野原ひまわり「いけいけー!」
カット「サトシ、頑張って!」
アナ「100人の思いは全部、サトシに託されたよ!」
ござるっち「これぞまさに現代の忍の修行!見届けさせてもらうでござる!」
くのいっち「サトシさんの勇姿、目に焼き付けるでござる!」
ふらわっち「空中に咲く一輪の花のように、美しく舞って!」
ゴウ「サトシ、俺たちの未来は……今、お前の手の中にある!!」
烏野える「100人の勇者が挑み、残るはたった一人!絶望の闇を照らすマサラの太陽が、今、不滅の伝説へと手をかけます!」


静寂。先ほどまでの喧騒が嘘のように、会場が固唾を呑んで見守る。サトシの耳に届くのは、自分の心臓が刻む激しいビートと、夜風が鉄骨を鳴らす音だけだ。これまで数えきれないほどのピンチを、土壇場のひらめきと根性で切り抜けてきた。その経験のすべてを、今、この両腕に集約させる。

①スカイサイクリング
走行距離5m

烏野える「サトシ、逆さまの自転車に飛びついた!かつて自転車をボロボロにしてまで駆け抜けた旅路の始まりを思い出すかのような、猛烈なペダリングだ!」
セレナ「サトシ、頑張って……!」
烏野える「レールの継ぎ目!ガタついた瞬間、サトシは腹筋を極限まで収縮させ、重心を車体に固定した!『超人』と謳われたその体幹、38歳になっても微塵も衰えていない!ストッパーに激突!」
ヨッシー「あんなに激しくぶつかったのにハンドルから手が離れないなんて!」
烏野える「その衝撃を逃さず、ハンドルを蹴るようにして前方のバーへ……掴んだ!!」

②フライングバー
間隔 1.5m

烏野える「フライングバー!1本目から2本目へ、ダイナミックなスイング!空中で自分の位置を完璧に把握している!2回、3回!着実に、しかしスピーディーに距離を殺していく!」
カスミ「いいわよサトシ!その調子!」
タケシ「腕の乳酸を溜めないよう、最小限の振りで進んでいるな。冷静だぞ、サトシ!」

③シャンデリアブランコリン

烏野える「シャンデリアへ飛び移った!」
ハナコ「サトシ、落ち着いて……!あなたは昔から、ピンチの時ほど笑う子だったわ。その笑顔で、重力なんて吹き飛ばしちゃいなさい!」
烏野える「大きく揺れる突起!しかしサトシは、指先に『接着剤』でもついているかのようなホールド力を見せる!1つ、2つ、3つ!ランプを渡るそのリズムは、まさにポケモンバトルの攻防そのもの!さあ、2つめのシャンデリアへ!」
サトシ「……よし、風を感じろ!行っけぇぇぇ!!」
烏野える「飛び移った!」
シトロン「サトシ、2個目のシャンデリアに到達しました!」
ユリーカ「いけいけー!サトシ、キープキープ!」
シロナ「驚いたわ。腕に溜まった乳酸を、呼吸とリズムで逃がしている。」
烏野える「最後の一歩!指先が真っ白になりながらも、サトシの魂はまだ燃え尽きていない!」
サトシ「これで……最後だ!!」
烏野える「最後のランプから足場へ……渾身の跳躍!着地!!」
野原しんのすけ「おぉ〜、マサラのおじさん、あんなに高いところから飛び降りて、お膝がガクガクしてないゾ!」
野原ひろし「しんのすけ、膝どころか精神力が異次元なんだよ……見てみろ、あの目を!」
烏野える「さあ……ついに、運命のエリアへ辿り着きました!」
ゴウ「見てろよみんな、あいつは土壇場でいつも不可能を可能にしてきたんだ!あの指先には、俺たちが一緒に見た伝説のポケモンの輝きが宿ってるんだ!」
ダンデ「……そうだ。サトシ、お前ならこの絶望すら『最高のバトル』に変えられるはずだ。俺が見ることができなかったあの先の景色を、お前の指先で掴み取ってくれ!」

④クリフハンガー
突起 3cm

烏野える「クリフハンガー!3rdステージの心臓部。ダンデさえも絶望した、3cmの鉄の牙!サトシ、突起を前に深く、深く呼吸を整える。指先はすでに真っ赤に充血しているが、その瞳に宿る炎は消えていない!」
サトシ「……よし。……みんなの想い、全部持っていくぜ!」
烏野える「1つ目の突起に指をかけた!全自重が指先一点にのしかかる!まずは横へ移動。2つ目の突起は、少し高い位置にある!」
ダンデ「サトシ……!俺が落ちたあの場所、お前ならどう越える!?見せてくれ、お前の『ゼンリョク』を!」
烏野える「サトシ、腕を深く曲げて溜めを作った!跳んだ!!……決まった!!」
セレナ「やった……!」
烏野える「サトシ、ダンデが落ちたあの魔の2つ目を、鋼鉄の意志で捉えました!!」
リコ「すごい……あんなに指が震えているのに、突起から離れない……!」
ドット「信じられない。」
烏野える「しかし休む暇はない!3つ目へと指を滑らせる!指先の感覚はもうないはずだ!それでも彼は止まらない!」
カラテ家「あれが『夢』を追い続ける者の膂力か……!
烏野える「ついに……ついにやってきた!4つ目へ背面ジャンプだ!!」


サトシの視界が歪む。腕は焼け付くように熱く、指の第一関節は今にも千切れそうだ。背後にあるはずの4つ目の突起。見えない。だが、信じる。これまで幾多の「見えない勝利への道」を信じて走ってきたように。


サトシ「(腹の底から絞り出すような咆哮)……うぉぉぉぉぉぉぉーーーー!!」
烏野える「跳んだぁぁぁ!!空中で体を反転!サトシの右手が空を舞う!掴め!掴んで…」


バシャーン!!


烏野える「くれぇぇぇ!!」
ハナコ&ゴウ&サクラギ・コハル「ああああああああああーーーーーーーー!!」
ビート「……バカな。」
マリィ「嘘と言いたい…。」
ホップ「あ、あと少しだったのに!指先が……指先がかかったのに!」
ダンデ「あららーーー!!」
ブロリー「あれはもはや力の問題ではない……運命に嫌われたか……!」
マイケル・サンチェス「なんてこった。」
烏野える「指先が……指先がわずかに突起の角を叩きましたが、力及ばず!100人目の勇者も、クリフハンガーという名の絶壁に飲み込まれました!!」

1003rd STAGE リタイア
サトシ(38)
ポケモンマスター



サトシ「(水の中から悔しそうに顔を出す)……あぁーっ、ちくしょー!!あとちょっとだったのに!!」
チェルシー「あんなに熱い鼓動がここまで聞こえてきたのに……。重力は残酷ね。」
ガーネット「ちょっと……何よその顔!落ちたのにそんなにキラキラした目で笑っちゃって……。これじゃ、私まで悔しくて泣けないじゃないのよ!!」
ダンデ「サトシ、ナイスファイトだ!お前が2つ目を越えたとき、俺は震えたぞ!」
ゴウ「サトシ、かっこよかったぜ!世界で一番、あの壁に近かった!」
トラハムちゃん「嘘でしょ…!?」
レポーター「サトシ選手……言葉もありません。あの背面ジャンプ、会場中の誰もが『届いた』と思いました!」
サトシ「……へへ、最後はちょっと指が言うこと聞いてくれなかったかな。でも、最高に楽しかった!みんなの応援、ちゃんと届いてたぜ!次は絶対に、ファイナル進出を『ゲット』してやる!」
烏野える「お疲れ様でした!」
ガーネット「今回はFINAL誰も現れなかったね!」
孫悟空「それにしても、ブロリーの落ち方は面白すぎたなwww」
ブロリー「……カカロットォ!!……笑うな!あの回転は、俺のパワーでも……どうにもならんかったのだ……!!」
ルビー「ルビー、トイレに行きたくなった…。」
サフィー「もう、ルビー!こんな感動的なフィナーレの最中に……!ほら、走らないの!」
北信介「最後まで一歩も引かんかったな、サトシ君。あんたの積み重ねてきた26年は、今日この壁に負けたくらいで色褪せるもんやない。……お疲れさん。」
ホップ「アニキのライバルは、やっぱり最高にカッコよかった……!サトシ、俺もいつかお前たちみたいな『折れない心』を鍛えて、ここに戻ってくるぞ!」
ダンデ「サトシ、そしてみんな。今日は最高のバトルだった!この悔しさは、次への『リサーチ』だ。次は必ず、全員でファイナルへ行こう!」
カラテ家「40歳、まだまだ修行が足りないことを痛感したッス。サトシ選手のあの跳躍……目に焼き付けたッス。明日からまた、正拳突き1万回からやり直しッス!」
影山飛雄「……あいつ、俺が届かなかった場所まで行きやがった。日向、次は俺たちの『速攻』で、あのクリフの向こう側までブチ抜いてやるからな。」
日向翔陽「おう!次こそは俺も1stも2ndも最速でクリアして、3rdで影山に勝つ!!サトシさん、次は絶対に負けないからなー!!」
ルイージ「兄さん、次は僕たちが……。でも、サトシを見てたら、なんだか勇気が湧いてきたよ。」
マリオ「ああ。君は最高の挑戦者だった。ピーチ姫のケーキ、サトシの分も特別に大きく焼いてもらわないとね(笑)。」


100人の勇者たちが挑んだ、第1回KARASUKE。完全制覇という名の栄冠は、今回、誰の頭上にも輝くことはなかった。しかし、緑山の闇を照らしたのは、結果という光ではなく、泥にまみれ、水に濡れ、それでも頂上を見上げ続けた彼らの『瞳』だった。夢破れた者、己の限界を知った者。だが、彼らの冒険はここで終わるわけではない。この悔しさを胸に、彼らは明日からまた、それぞれのフィールドで戦い続ける。伝説は、再び動き出す。次にこの『魔城』が目覚めるその時まで。


――挑戦者たちよ、また会おう。この絶望の先にある、最高の景色を掴み取るために。


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