Top > ジャンル別 > その他 > Cp1 > メモリア編

ジャンル別/その他/Cp1/メモリア編
HTML ConvertTime 0.012 sec.

とても、とても長い時間。
気が遠くなるくらいの昔から。

私、メモリアはずっとこの世界を見つめていた。
幾多に及ぶ世界を、ずっと。


私自身、生まれた頃はまた別の存在だった。ただの女の子、特別な存在ではない。
だけれと、私が「生命の樹」と繋がったのは、育った村が大災厄に襲われてから。
その頃の記憶ははっきりしていれど、語れるものはない。

そう、樹と繋がり永遠の命となった私が見てきたものは、それ以上に醜いものだった。
文明の発展の代償として、汚されていく大地。
人々の奪い合い、殺し合い。

全てを知ってしまった私は、怖くなってこの世界から消えたくなってしまった。
同じ人なのに、殺し合えるなんて……。信じたくなかった。

だけど、今生きている理由がある。
私と似た存在がいたから、だ。

その子はある日、私の下に降り立って問いかけた。
「あなたの願いは?」と。
私はただ世界が平和になることを祈っていたことを、伝えた。
「一緒だね」と言った彼女は私に星空を見せた。
綺麗な星空。

そして彼女はまた言った。「明日からこの空が一生見れなくなったら、私は悲しい」と。意味はきっと、死ぬことについて。
私は「その明日を守るには、どうすればいいの」と問いかけた。
「あなたの力を使う、それが一番じゃないかな」と彼女は答えた。
私には意味がわからなかった。その後、彼女は去った。


それがつい2年前ほどの話。
あの後、私は少し世界を回り、私が持っていた魔法を知った。誰かを癒す力。そして、奪われた明日を取り戻す力。それを使い少しずつ世界を変えた。平和な世界へ、と。

また、あの時に出会った彼女とも再会した。その子はオービットと呼ばれていることを知り、私もまた名前をつけることにした。
そして、メモリアという名前がついた。


ストラトスフィアに訪れたとき、また新しく似た存在と出会った。
その子達は、私と違って戦う存在だが、平和な世界に導くためにしていると知った。
助けたくなった私は、彼女たちに力を貸すことを決意した。



こうして今、私は戦う場にいる。
誰かを癒やすために。明日を取り戻すために。


ホーム リロード   新規 下位ページ作成 コピー 編集 添付 一覧 最終更新 差分 バックアップ 検索   凍結 名前変更     最終更新のRSS